桃 販売高53億円狙う 果実選別設備導入 - JAふくしま未来

品種等階級表示機能を搭載

 JAふくしま未来は、桑折町の桑折共選場に新たな果実選別設備を導入した。新設備は7月1日から桃の早生品種「はつひめ」を選果する予定で、7月下旬に出荷ピークを迎える見込み。JAは9月中旬までに1万2278トンの出荷を見込み、販売高53億円を目指す。
 1日当たりの出荷量は、これまでの20%増の1万4000箱まで可能。消費者の需要の変化に応じるため、2、3キロの小箱などの多様な出荷形態にも対応できるようになった。 主要品目、桃の生産拡大と安定した品質での提供を目指す。
 新設備は最新の選果システムにより、糖度を非破壊測定する内部品質センサーと、大きさや着色を計測する外部品質センサーで選別する。1秒間で3・6個の選別が可能で、これまでの2・5個よりも1個以上増えた。また、JA初となる品種等階級表示機能の搭載で、選果している品種と等階級が表示され、初心者でも分かりやすくスムーズな箱詰め作業ができる。
 特殊形態レーン使用することで、市場出荷の場合は5キロ箱が主流だが、特殊な形態や2、3キロの小箱など多種多様の出荷が可能になった。
 25日、同共選場で開いた桑折共選施設果実選別設備稼働式には、JA役職員や施工業者など30人が出席。菅野孝志組合長が「献上桃の郷にふさわしい産地として、栽培面積拡大と販売高を確保し、生産者の意欲向上につなげたい」とあいさつした。(日本農業新聞2020年6月27日付ワイド1東北より)