ドローン防除任せて 集落単位で効率よく - JA山口県

移動距離や作業時間を短縮

 集落単位でドローン(小型無人飛行機)による防除の受託を始めたJA山口県周南統括本部指導販売課は7月中旬、下松市大藤谷地区で水稲の防除を実施した。9戸約5・3ヘクタールで、作業を調整しながら防除を進めた。
 管内では、個人で依頼することが多いが、同統括本部は今年から集落やグル―プ単位での防除依頼を受け付ける。指導販売課と防除作業に当たった農業支援サービス会社は「農家単位よりも、集落単位の作業で移動距離や作業時間を短縮でき、効率的に農薬散布ができた」と説明。作業を申し込んだ田村郁三さん(86)は「短時間で正確な散布に驚いた。集落で作業委託することで、経費削減に結び付けたい」と話した。
 

木や電線の付近 低空飛行でスムーズに作業

 ドローンでは20アール分が数分で防除できる。木や電線の付近でも、安全確認をしながら低空飛行でスムーズに作業が可能。衛星利用測位システム(GPS)で、散布した飛行ルートの軌跡も確認できる。指導販売課の山下和昌課長代理は「ヘリコプターでの作業が難しい山間や電線付近は、ドローンの活用が期待される。スマート技術を柔軟に取り入れ、集落単位での効率的な農業支援につなげたい」と話した。(日本農業新聞2020年7月29日ワイド2中国四国より)