冬キャベツ 量販店向け契約販売 - JAあいち知多

経営安定へ期待

 JAあいち知多キャベツ部会は、販売力強化・ブランド化対策として、冬キャベツの量販店向け契約販売試験を始めた。

 同部会では、11月から3月にかけて市場出荷と業務用の契約出荷を行う。近年では業務用の出荷割合が増え、2019年産は総出荷量の5割を超えていた。国の補助事業を活用した新興産地を含め、全国的にも業務用出荷の取り組みが増加しており、販売環境が厳しくなることが予想された。そこで業務用とは別に、量販店向け契約出荷に向け、販売試験を新たに始めた。量販店での売り場の確保により、農家所得向上と経営の安定化につなげる。

 量販店向けの契約出荷モデルとして大府市、常滑市の5人の生産者が協力して取り組む。出荷規格は10キロ8玉サイズで、3月末までに4000ケースを出荷する予定。

 販売試験にかかる費用はJAあいち知多が自己改革の一環として取り組む「農業チャレンジサポート事業」のうち、地域営農振興支援を活用した。

 販売試験に協力する部会員の竹之内祐悟さんは「新たな販売先として量販店への契約出荷が軌道に乗れば、農家経営の安定につながる」と期待を込める。部会では冬キャベツの冷蔵庫保管による出荷期間延長試験の他、初夏キャベツの出荷期間延長に向けた栽培試験にも取り組む予定だ。
(日本農業新聞2021年1月26日付ワイド1東海より)