青果物「快走」 駅ナカ販売 - JA常総ひかり

沿線で販路拡大一役

 JA常総ひかりと関東鉄道、関鉄クリエイトが連携し、JA管内を走る関東鉄道常総線の旅客列車でJAの青果物を輸送して販売する取り組みが6月中旬から始まった。関東鉄道で旅客列車を利用し、荷物の輸送を行うのは今回が初めて。青果物は下妻市の下妻駅から守谷市の守谷駅まで運ばれ、その日のうちに同駅改札外コンコースで販売した。

 列車輸送を使用した青果物の販売PRは沿線の青果物の販路拡大を通じた地域経済の活性化や沿線商品の輸送・販売の実証を目的に始まった。

 初回に輸送した青果物は下妻市内で収穫された小玉スイカ「ひとりじめ」40玉と長ネギ90本。販売に当たりJAは、販促資材としてのぼり旗などに加え、ネギの圃場(ほじょう)から駅に運ばれるまでの流れを写真などを用いてパネルにまとめて提供した。

 青果物は同線とつくばエクスプレスが乗り入れる守谷駅まで運ばれ「もりやマルシェ」として、帰宅などで利用客が増える午後3時半から4時間ほど販売した。

 下妻地域営農経済センター下妻営農課の広瀬隼也課長は「トラックを使わない鉄道輸送では二酸化炭素(CO2)削減の効果も期待でき、両者のイメージアップにもつながる。コロナ禍で量販店などへ出向いてのPRが制限される中、青果物の販売協力に感謝し、今後はJA職員が守谷駅まで出向いての販売協力もしていきたい」と話した。

 列車輸送での青果物の販売は毎月1回行い、今後は梨やトウモロコシなどの販売を予定している。
(2021年7月2日付け  日本農業新聞 ワイド2北関東より)