生産資材必要な分お届け - JA庄原

週4回の配送エリア拡大

 JA庄原は、利便性向上で生産者の利用拡大を図るため、10月から生産資材の当用配送の体制を強化する。口和、高野、比和地区で週2回の配送を週4回に増やし、6地区に拡充。配送依頼の受け付けから配達まで迅速な対応で農業生産の拡大につなげる。残り3地区も2021年度内の運用開始を目指して準備を進める。

 JAは水稲や各生産部会で、農業生産資材の予約方式を取り入れ、一括注文で価格の引き下げに取り組む。肥料銘柄の集約や大型規格資材の提案も進める。一方、少量多品目で栽培する直売所の出荷者なども多く、生産資材の当用供給は全体の約3割を占める。

 19年から運送会社やJA全農ひろしまなどと配送体制の協議を開始。20年1月に一部地区で試験的に導入。年間の配送件数は9%伸び、取扱金額は19%増えた。21年7月に2地区で運用を始めた。

 当用配送は、月曜日を除く平日の週4回。肥料や飼料、毒劇物を除く農薬、生産資材などが対象で配送前日の正午までの注文分を翌日にトラックで配る。

 利用者の運賃負担はない。当用配送の利用が増えるとJAグリーンや生産資材店舗の在庫を減らすことが可能で営農センター職員は巡回指導に専念できる。

 生産資材課の滝本勝課長は「高齢化や新型コロナウイルス下の外出自粛などで配送需要は高い。配送網を持つJAの強みを生かし、競合他社との差別化で利用者満足度向上と利用拡大につなげたい」と意気込む。
(2021年10月1日付け  日本農業新聞 ワイド2四国より)