食品ロス減へブドウゼリーいかが-フルーツ山梨

おいしさ“規格外”

 甲州市にあるJAフルーツ山梨のフルーツ直売所勝沼店が、JA産のブドウを100%使ったゼリーの試験販売を始めた。規格外のブドウを使うことで、国連の持続可能な開発目標(SDGs)にも通じる食品ロスの削減につなげる考えだ。

 JAから発送するデパート用ギフト品や、ふるさと納税の返礼品、直売所で取り扱うブドウの中から、房の状態では販売が難しいブドウを原料にしている。

 主力品種の種なし「巨峰」や「シャインマスカット」などを使い、若い世代が手に取りやすいよう、見た目も鮮やかに工夫した。同店の新たな目玉商品として店頭に並ぶ。1個540円。

 18日からの連休で訪れた県外の観光客にターゲットを絞り、期間限定で試験販売した。その結果、予想を上回る売れ行きだったため、9月末までの販売を決めた。

 同店の精進友美支配人は「ゼリーの味にも自信があるが、店から見える広大なブドウ畑をバックに撮影してもらえれば、インスタ映えすること間違いない」と話す。

 JAはゼリーの他、女性部加工部会にブドウを提供してドライフルーツに加工するなど、利用範囲の拡大を目指している。
(2021年9月26日付  日本農業新聞エリア首都圏より)