上越新幹線で農産物輸送試験 - JA十日町

特産品の販路拡大へ

 十日町市とJA十日町は9日、特産品の販路拡大の一つとして、新幹線を使った輸送を試験的にスタートした。十日町の旬の農産物を新鮮なまま確実に産地直送するのが目的で、初めての試みだ。

 今回、輸送したのは精米したての十日町産「魚沼コシヒカリ」、「氷温貯蔵人参(にんじん)」や「株とりなめこ」、山菜、「雪下人参ジュース」など旬の農産物6品。

 JRガーラ湯沢駅で、JAの志賀義雄営農常務と池田克也副市長が上越新幹線たにがわ406号へ荷を積み込み、出発を見送った。これらの農産物は、その日にJR千葉駅(千葉市)で開かれた「うまさぎっしり新潟産直市」に届け、「十日町詰め合わせセット」として販売した。

 新幹線輸送は、送料が割高になるなどの課題もあるが、速さと安全性から新鮮さを売りにする農産物の輸送に適している。また、輸送時の振動で傷みやすい商品では、輸送が短時間であることがメリットになる。

 志賀常務は「いろいろな課題もあるが、朝取れのアスパラガスや、精米したての『コシヒカリ』を当日都心に届けられるのは魅力的だ」と語る。その上で、「今後も市と連携しながら、特産品の育成や販売ルートを検討し、十日町産の販路拡大につなげていきたい」と話した。

 市とJAは販路の一つとして、新幹線輸送の継続活用について検討を重ねていく考えだ。


<2022/ 02/ 15 (火)付け 日本農業新聞  ワイド1信越 >