中晩かん 輸出量3倍に - JA伊勢

「不知火」「せとか」をタイに輸出

 JA伊勢は21日、御浜町の同JAの統一選果場で、タイ王国へ輸出する中晩かん「不知火」「せとか」の輸出検査と、出荷作業を行った。

 輸出したのは、同JA三重南紀管内にある御浜町と紀宝町の園地で収穫した「不知火」4・7トン、「せとか」3・2トンの計7・9トンで、昨年から約3倍の輸出量となった。

 一昨年はコロナ禍による現地での消費の鈍りによる需要の低下から早生温州ミカンだけの輸出となり、2年ぶりの中晩かん輸出となった昨年は2・55トンにとどまった。

 検査は、県やJA職員が立ち会い、農水産の植物防疫検査官2人が無作為に選んだ果実各600個を、病害虫や小さな傷などがないかを入念に検査した。

 合格した「不知火」と「せとか」は、横浜と名古屋から海路で輸出。販売単価は、国内での相場の約3倍の価格を見込んでいる。タイ国内の富裕層をターゲットに、大手百貨店や量販店で販売される他、新たに現地のインターネット通販でも販売される。

 同JA三重南紀営農経済部の山本裕二部長は「根強いファンがいて需要も回復した。期待に応えるためにも高品質な果実の輸出を継続していきたい」と話した。


< 2023年 2月 24 (金)付け  日本農業新聞  ワイド2東海>