CO2でハダニ駆除 - 福岡・JAむなかた

イチゴ収量向上期待

 JAむなかたいちご部会は、宗像市の旧光岡カントリーエレベーターで、二酸化炭素(CO2)殺虫システムの稼働を始めた。ハダニ対策の一環で省力化、費用削減、収量向上が期待できる。今期は30人が利用。約7000コンテナを処理する計画だ。

 このシステムは、収量に大きな影響を及ぼすハダニを殺虫するため、2016年に導入。毎年8月下旬から約1カ月間稼働させ、部会員の苗を受け入れている。苗のコンテナを置いた密閉空間にCO2を充満させ、24時間置くと卵から成虫まで駆除できる。

 防除効果が高く、定植前に一度処理すれば3、4カ月ほど効果が続く。省力化や費用削減の他、ダニ剤に耐性のある個体も殺虫できるため、高い効果が期待できる。

 化学薬品を含まないため、残留農薬の心配がないのも魅力だ。

 部会員からは「作業負担が減り収量も上がった」と喜ばれている。


<2023年9月20日(水) 日本農業新聞 ワイド2北九州>