食料や農業を取り巻く環境
世界に頼る食生活
日本は食料の6割を輸入に頼っており、世界情勢等の変化が日本人の食生活にも大きな影響を及ぼします。

日本の食料自給率(カロリーベース):38%
国産食材の広がる活用
こうした中、近年では、食農教育の観点から、給食に国産小麦を100%利用したパンを提供している自治体が増えているなど、様々なところで国産食材の活用が広がっています。
【小麦の自給率:17%】

地元産小麦を100%利用した給食(和歌山県)
国産飼料の活用
さらに、日本では、家畜のエサの多くも輸入に頼っています。一方で、食料自給率向上をはかるため、畜産農家や米などを生産する農家が連携した取り組みも増えています。
【米の自給率98%。一方で、畜産物(飼料自給率を反映)の自給率は16%】

鶏に米を給餌し黄身が白くなった卵(京都府立農芸高校)
※食料自給率:令和3年度カロリーベース(出典:農林水産省)
農業生産基盤の弱体化
新規就農者は1年に約5万人いる一方で、農業従事者は1年に平均5.6万人のペースで減少しています。さらに、農業従事者の高齢化も大きな問題となっています。

基幹的農業従事者:122.6万人(令和4年)
さまざまな支援で新たな農業従事者を創出
生産基盤を維持するため、行政やJAグループなど様々な組織が連携し、新規就農者の支援に取り組んでいます。農業大学校などでの研修や農業法人での就職など、様々な道が開かれており、他にも多くの支援があります。

いちご新規就農者研修事業(JA全農岐阜いちご新規就農者研修所)
スマート農業による効率の高い営農活動
AIやIoTなど先端技術を活用した、スマート農業が広まっています。スマート農業により、作業の効率化・情報共有の簡易化・データ活用の効果が見込めます。例えば、スマホで操作する水田の管理システムにより、作業を自動化し、人手を省くことができます。

ICTを活用した農業用水のスマート水管理システム(出典:農林水産省)