JAの販売事業

有利販売で農家の所得増大に貢献

生産者(組合員)が育てた農畜産物を販売し、消費者に届ける販売事業は、生産者の所得向上に直結する重要な事業です。販売事業の中核は、「共同販売」です。個々の生産者が生産した農畜産物をJAが集荷して、サイズ・品質・規格を選別して安定的に出荷することで、有利販売に結び付けています。このように、生産者個人では難しい、スケールメリットを発揮できることがJAの大きな強みとなっています。

生産者や消費者に最も身近な地域のJAに加え、都道府県段階のJA経済連・JA全農都府県本部、全国段階のJA全農本所が役割分担し、「共同販売」の強みを発揮できるよう、JAグループ一体で販売事業を展開しています。

JA販売事業の主要品目別取扱高(2019年度)

消費の変化に応じ、販売を工夫

新型コロナウイルス感染拡大による生活様式の変化、在宅機会の増加に伴う内食化や、eコマース・宅配による購買機会の増加、衛生・健康意識の高まりなど、国内の農畜産物の消費動向は大きく変化しています。野菜の国内需要は過半を加工・業務用向けが占めており、主食の米ではパックごはんの需要が拡大している状況です。
 こうした消費ニーズの変化に応えるため、JAグループとしても対応を進めています。例えばJA全農では、他企業と連携し、生協・スーパーはもとより、コンビニエンスストアにもカット野菜やサラダなどの原材料となる野菜を供給している他、主に国産鶏肉を使用した総菜小売店を展開する(株)アサヒブロイラーや、パックごはんの製造販売を行うJA全農ラドファ(株)の子会社化などにより多様化するニーズへの対応に取り組むとともに、回転寿司最大手のスシローを展開する(株)FOOD & LIFE COMPANIESへの出資や、(株)日清製粉グループとの業務提携などにより、原材料となる国産農畜産物の販路拡大を進めています。

またJAタウンなどのインターネット通販サイトや、JAファーマーズマーケット(農産物直売所)、レストランなど、消費者により近い取り組みに力を入れている他、和食人気が高まる海外の需要を見据え、農畜産物の輸出にもJAグループ一体で取り組み、国産農畜産物の需要拡大を図っています。

共同利用施設で組合員の販売サポート

JAでは農畜産物を集荷し販売するだけでなく、保管温度や衛生面での管理を徹底することで、農畜産物の品質を高め、市場での評価向上につなげています。例えば、米の出荷前に乾燥や保管をする共同利用施設の設置・運営を行っています。また、生産者から集荷した野菜や果実はJAの集出荷施設にて大きさや品質を選別し、箱詰めを行う他、状況に応じて冷蔵施設に入れ、鮮度を保ったまま卸売市場や店舗に届くよう工夫しています。
 共同利用施設は、個々の生産者で機械や施設を買うと、費用や労力がかさむため、組合員が共同で利用できる施設としてJAが設置するものです。

地域の特産物を生かした商品開発

多くのJAが、生産者の所得を増やすため、農畜産物の付加価値を高める加工事業に積極的に取り組んでいます。それぞれの地域の特産物を生かした商品開発を行っています。

JAグループの販売戦略