園芸の生産拡大と産地育成へ - JAはくい
園芸の新拠点完成 産地力向上さらに
JAはくいは、園芸分野で、分散する施設集約による効率化と品質向上などを喫緊の課題として、2018年3月、園芸振興への活力となる新たな拠点施設「園芸総合集出荷場」をつくり、一層の生産拡大と産地育成を目指している。
JAはくいぶどう部会では、「シャインマスカット」を特殊な方法で長期貯蔵し、品薄になるクリスマス特需期に提供する取り組みをスタートさせた。押水いちじく部会は、希少品種「ビオレソリエス」に注目し、研究会を設立。2017年には東京市場に出荷した。いずれも高価格での販売に期待し、生産農家の所得向上や産地のさらなる活性化を図る。
園芸総合集出荷場の竣工式
クリスマス向け貯蔵「シャインマスカット」
JAはくいぶどう部会は、8月中旬から9月下旬に収穫した「シャインマスカット」を特殊な方法で長期貯蔵し、品薄になるクリスマス特需期に提供する取り組みを始めた。高価格での販売に期待し、生産農家の所得向上や産地のさらなる活性化を図っていく。
同部会では、消費者に人気が高いことを受けて研究会を設立し、2015年秋から苗木を増やして産地化を進め、32戸が栽培する。17年に初めて市場に出荷した。
後発産地であることから、競争相手が少ない冬場を狙い、長期貯蔵の技術を導入。ガス濃度を低酸素、高二酸化炭素の状態に調整する鮮度保持袋をかぶせ、呼吸を抑制しながら日持ちさせて、3カ月半保存し端境期を狙う。(日本農業新聞2018年12月25日付近畿北陸版より)
「シャインマスカット」のスイーツを考案した左からケーキ・ホームベーカリーモリモトの森本貴之さんと道の駅のと千里浜シェフの高田順治さん、マルガージェラートの柴野幸介さん
水稲育苗ハウスを活用したブドウ栽培
JAはくいぶどう部会は2018年11月7日、水稲生産者を対象にしたブドウ栽培の講習会を開き、水稲育苗ハウスを活用したブドウ栽培の基礎と剪定作業のポイントを紹介した。
同部会では、ブドウの生産拡大に努めるなか、所得向上を図る水稲農家に対し、複合経営として推奨。一昨年、数人が「シャインマスカット」の苗木を定植し、経験の浅い生産者向けに講習会を実施している。