契約ジャガ害虫 トマトで防ぐ  - JA十和田おいらせ

後作にセンチュウ抵抗性品種 

 青森県のJA十和田おいらせ横浜町支店管内で、試験的に導入した契約加工トマトが収穫を迎えた。加工バレイショの後作として栽培した。バレイショの収量減の原因となる、ジャガイモシストセンチュウの対策としてどの程度効果があるかも調べる。JAでは圃場(ほじょう)のセンチュウ密度を調査、分析していく。 

加工向け 所得増も期待 

 同支店管内の加工バレイショは年間取扱量3200トンに上り、契約先の大手菓子メーカーは東北最大の産地と見ている。ただ、加工バレイショの主力品種「トヨシロ」に、ジャガイモシストセンチュウへの抵抗性がない。
 その対策としてJAはこれまで、県の協力を得ながらバレイショの植え付け前に必ずセンチュウ調査の土壌検診を実施。発見した圃場では菜種などの作付けを推進してきた。
 しかし、センチュウ密度の低下には至らず、汚染圃場の拡大を止められないことが課題だった。そこで今回、後作に抵抗性品種の加工トマトを導入した。
 試験圃場として、横浜町大豆田の二木春美バレイショ部会長が圃場を提供し50アールで栽培。7~8日にかけ、加工トマトの契約先から委託を受けた会社が専用の機械を持ち込み、収穫と圃場内での運搬を繰り返した。(日本農業新聞2020年9月17日付ワイド1東北より)