山菜推進へ助っ人 - JAえちご上越

JAが選別、パック詰め

 JAえちご上越では農家の所得増大に向け、山菜の出荷を推奨している。地域資源を有効活用し、中山間地域の特産品として出荷を拡大するため、JAは選別やパック詰めなどの作業を代行。農家の労力軽減に加え、品質を均一に整えることで有利販売につなげている。

 現在、上越市にあるJAの「園芸拠点集出荷施設」には、管内各地で収穫された山菜が大量に運び込まれている。選別から調製、包装、箱詰めまで行った後、首都圏を中心に関東甲信・北陸地方などへ出荷される。

 この冬、管内の中山間地域は記録的な豪雪に見舞われ、雪解けが遅れた。小雪だった前年産と比べ今年は約1カ月遅い3月11日から出荷が始まった。

 気温の上昇とともに出荷量は増加し、4月中旬時点ではコゴミやカタクリが多い。ゴールデンウイーク明けには、ワラビやフキなどの出荷が本格化する見込み。JAは5月末まで約8トンの出荷を予定し、21年度の販売額は約700万円となる計画だ。

 JA園芸畜産課は「20年度は新型コロナウイルス禍の影響で手取り単価が低くなったが、山菜は首都圏を中心に一定の需要がある品目。JAが選別を代行して品質を整え、付加価値を高めて出荷することで、農家の所得増大と中山間地域の活性化に貢献したい」と話す。
(2021年4月 22 日  日本農業新聞ワイド2信越より)