夏秋イチゴで農業者の所得増大へ - JAあづみ

生産販売額4億円目指す

JAあづみの夏秋イチゴ生産が伸びている。2018年度出荷数量は前年度比16%増の219.3トン、生産販売額は同14%増の3億6,950万円で、ともに過去最高を更新した。市場向けの上位等級パックなどが好調だった。19年度は4億円の達成も視野に入れ、一層の成長を目指す。
 JAは県内一の夏秋イチゴの産地。「すずあかね」を主体に、「サマープリンセス」「紅甲斐」など5品種を栽培する。18年度は46人の部会員が6.5ヘクタールで栽培。猛暑の影響で小粒傾向だったが、出荷数量、 販売額ともに前年度を上回った。
 同部会は、市場部と業務部を設けている。市場部の出荷は、16年度から期間限定の「デラックスパック」を取り扱う。特秀など上位等級が11~13個入った1パック270グラム以上の規格で、新たに「すずあかね」を加えたことで販売額が伸びた。業務部は、食品会社2社と取引し、品質管理や異物混入防止に努めた。
 19年度は栽培面積が6.87ヘクタールと前年度を上回る見通しで、前年度と同じ伸びを維持できれば、4億円の達成が見込める。25年度までに部会員数60人、生産販売額5億円を目標に取り組むことを確認した。
 JAは夏秋イチゴを重点品目に位置付け、生産拡大を目指している。市場出荷の他、食品企業との契約取引などで販路が安定し、30、40代を中心に若い新規就農者も増えている。日本農業新聞2019年4月6日付信越版より)

高品質出荷へ保冷庫を増設

 長野県JAあづみは、管内で生産が急速に伸びている夏秋イチゴの保冷施設を安曇野市堀金のそ菜特産流通センターに増設した。出荷量の増加で手狭になっていた保冷スペースをほぼ倍に増やすことで品質管理しやすくし、より鮮度の高い状態で出荷できるようにする。5月の出荷開始から利用を始める。
 国の補助金を活用した新施設は面積58平方メートル、高さ3メートルで、総事業費839万円。同センター内には同規模の既存の保冷施設があるが、出荷量の増加で手狭となり、スペースが不足している時は、野菜やきのこ用の保冷庫を借りていた。生産者からは、保冷施設の新設の要望も出ていた。新施設が完成したことで、今後は十分なスペースが確保でき、品質検査などの作業がより円滑にできるようになる。(日本農業新聞2019年3月23日付信越版より)