規格外品活用で農業所得増大 - JAしみず

100%果汁のみかんジュース販売

 静岡県JAしみずは5月25日、市場出荷できない規格外品を使った温州ミカンジュースを、アドバイザリーのクレアファーム、地域商社のふじのくに物産と共同開発し、静岡市清水区のJAアンテナショップ「きらり」で販売を始めた。
 同JAが関係団体と連携し、同区のミカン産業を持続可能にする仕組みづくりとして進めている「清水みかん共和国」プロジェクトの一環。
 商品名は「清水みかん共和国OSUSOWAKE―2019―」で、720ミリリットル1,280円(税別)。初回3,000本を限定で販売する。
 外皮の傷や、大きさで生食として出荷できない規格外のミカンは安価で、破棄する農家もいる。同JA管内では年間約200トンある、味は良いのに捨てられるミカンを商品化したいと試行錯誤した。関係団体の商品開発ノウハウや販売チャンネルを生かし、「売れる商品」の展開を期待する。
 100%果汁にこだわり、ミカン本来の甘さと、すっきりした後味が感じられるジュースに仕上がった。子どもから年配者まで、幅広い層がターゲット。毎年パッケージを変え、今後シリーズ品を検討している。同店から販売をスタートし、今後は東京都内のホテル、土産店などにも展開する。6月1日からインターネットでも販売する。(日本農業新聞2019年5月29日付東海版より)