営農指導者会議で表彰 パセリ収量増へ成果 - JA信州諏訪

種子温湯消毒で欠株対策

 JA信州諏訪は1月上旬、富士見町で営農指導者会議を開いた。役職員約30人が参加。諏訪地域の農業振興を目指し営農指導員が取り組んだ研究成績発表会で、優れた成果を上げた原村営農センターの両角拓美さんら3人を表彰した。両角さんは、パセリの収量増へ向けて、種子の温湯消毒試験を行い、最優秀賞に選ばれた。
 成績発表会は昨年12月下旬に実施。各担当者は日々の営農指導を通じて品質・収量の向上、作業の省力化などに関する課題を洗い出し、その解決に向けて生産者の協力を得ながら「1人1研究」を実施。その結果をレポートにまとめて発表した。
 営農指導への意欲を高める取り組みとして、18年度から審査も行う。参加者が他の発表を審査し、最優秀賞1人、優秀賞2人を決めた。
 両角さんは、JAの主要農産物のパセリの大幅な減収を招く「赤根」による欠株対策として、種子の温湯消毒試験を実施。無消毒の種子に比べて発芽率や圃場(ほじょう)での欠株数などに違いが出るかを調べた。
 発芽率は無消毒に比べて2割弱劣っていたものの、収穫時の生育や品質は良好だった。生産者2戸の協力で行った欠株数調査は、消毒済み種子と無消毒種子から育てた苗を1戸当たり100株ずつ定植した。その結果、無処理区の欠株数は1戸目が55株、2戸目が23株だった。これに対し、処理区はそれぞれ4株、9株と、いずれも欠株数が大きく減った。(日本農業新聞2020年1月22日付ワイド1信越より)