狙えキュウリ収量増 技術共有へ勉強会 - JA前橋市

環境制御装置の導入施設など視察

 JA前橋市は2月上旬、同市江木町のJA全農ぐんま園芸作物生産実証農場とJA管内生産者の施設キュウリハウスで、JAの自己改革「農業者の所得増大」の取り組みの一環として、キュウリの収量増加を目指す「第1回キュウリ勉強会」を開いた。1月中旬の事前説明会で生産者に参加を呼び掛け、12人が参加した。
 勉強会ではJAが用意した参加者の栽培基礎情報が分かる「カルテ」(昨年度と今年度の定植本数、仕立て方法や二酸化炭素(CO2)発生機、環境測定機導入の有無を記載したもの)を使い、施設ハウスを巡回した。
 同農場では施設キュウリハウスを視察。JA群馬担い手サポートセンターの赤石昌義調査役が施設概要を説明。 その後、環境制御装置を導入しているJA木瀬支所管内の関口栄信さん(57)の施設キュウリハウスを視察した。
関口さんの栽培面積は22アールで、1月中旬に1955本定植した。「CO2は実の肥大が始まってから使用し、400ppm前後。抑制栽培ではCO2を使った方が成績は上がっているが、促成栽培は試行錯誤の状態」などと説明した。
 参加者は「他の環境制御装置を導入している施設を見る機会はなかなかない。生産者によって活用方法はさまざまなので勉強になる」と話した。
 今後は各地区営農渉外担当者が2週間に1度、参加者の施設キュウリハウスを訪れ、ハウス環境データや生育調査結果などを収集。収集したデータは参加者同士で共有し自身の栽培に生かしていく。(日本農業新聞2020年2月22日付ワイド2北関東より)