非破壊で計測食べ頃に収穫  - JA大井川

手持ち糖度計来月貸し出し

 静岡県のJA大井川は、農業所得向上の一環で、果実用の非破壊糖度計を4月上旬に導入し、生産者に貸し出す。ハンディータイプの測定器を使って、測定する果実を切らずに簡単に測ることができる。
 同糖度計は、近赤外フィルター分光方式で測る方式。収穫前の計測も可能なため、収穫適期を見逃さず、食べ頃に収穫できる。導入を前に3月上旬、焼津市でトマトを栽培する大場弘之さんのビニールハウスでデモ測定を行った。大場さんは、JAファーマーズマーケット「まんさいかん」に通年でトマトを出荷している。現在は2カ月に1回、サンプルとして糖度を測っている。1度に測る果実は5個前後で、果汁で測定する糖度計を使っているため、手間がかかっていた。
 実際に糖度計を使ってみた大場さんは「果実を切る必要がなく、簡単に測定できるので便利。出荷の際は消費者に見える数値として糖度が重要になってくる」と話した。
 糖度計は同直売所出荷者や部会が申請し、JAが貸し出す。JA担当者は「メロンやかんきつなども省力的に測定できるので、出荷や収穫に役立てたい」と期待を込める。(日本農業新聞2020年3月13日付ワイド2東海より)