ブランドミニトマト 品質統一へ巡回指導 - JA紀州

園地100戸で注意促す

 JA紀州は、ブランドミニトマトの出荷最盛期を前に、品質統一に向けた巡回指導で栽培管理の徹底を呼び掛けている。3月は気温上昇に伴い、着色のスピードや側枝の発生が早くなるため、栽培管理に注意が必要。巡回では、最適温度の25度を保つための天候に合わせたハウスの開閉や、かん水管理の注意を促した。
 印南地区で主に生産されているブランドは「優糖星(ゆうとうせい)」「赤糖房(あかとんぼ)」「王糖姫(おとひめ)」。4月から6月に出荷ピークを迎える。
 JA紀州みなべいなみミニトマト部会では、生産者約100戸の園地を営農指導員が部会員とともに1戸ずつ月1回、巡回指導している。高品質果実の安定生産を徹底することで、市場や消費者から高い評判を得ている。
 ミニトマトは、ハウス内の温度が35度以上になると花粉の発現能力低下や草勢が弱る。かん水を一度に多量に与えると、色むら、果皮が軟化する原因になる。加えて春先は、葉かび病やコナジラミ類などの病害虫が発生しやすいため、定期的な摘葉や、管理作業が遅れないよう計画的な取り組みを促している。
 JA担当者は「気候に合った栽培管理を行い、ブランドミニトマトの収量を増やしていきたい。農家所得の向上につなげたい」と話す。(日本農業新聞2020年3月22日付エリア近畿より)