オカワカメ生産拡大へ 栽培情報の交換密に - JAいるま野

高齢者にうれしい 軽作業

 埼玉県のJAいるま野狭山産直生産者部会は6月下旬、狭山市でオカワカメ栽培情報交換会を初めて開いた。オカワカメは、作付けから収穫まで軽作業で済み、栽培にも取り組みやすい品目として注目されている。今後は一層の生産拡大を目指し、農業所得の向上につなげていく考えだ。
 オカワカメの栽培は、部会員の岸進さん(68)が昨年初めて挑戦。その取り組みを日本農業新聞に紹介されたことをきっかけに、今年は計8人の部会員が声を上げ、栽培に取り組んでいる。岸さんは「しぼんだら水をやるくらいで、追肥もまれ。病害虫の発生もほとんどなく、高齢の身としてはとてもありがたい」と笑顔を見せる。
 

別名「雲南百薬」 長寿の薬草として伝わる

 オカワカメは、ツルムラサキ科のつる性植物の葉。別名「雲南百薬」とも呼ばれ、日本には長寿の薬草として中国から伝わったとされる。葉は厚みがあり、刻んだりゆでたりするとワカメのようなぬめりと食感が楽しめる。
 岸さんは「生産者や消費者にもあまり知られていないため、今後はいかにPRしていくかが課題」と話す。そこで情報交換会では、オカワカメについての基本情報を確認した他、岸さん自ら栽培のポイントなどを説明。消費者にもPRするため、販促用シールも作成し出荷時の注意点なども確認した。
 オカワカメは、JA農産物直売所「あぐれっしゅげんき村」をはじめ、狭山市内のスーパーなどで販売。収穫は10月下旬まで続く。(日本農業新聞2020年7月17日付ワイド1首都圏より)