ふれあい産直農園 出荷者も「すくすく」 - JA広島中央

卒園後も支援

 JA広島中央は、「ふれあい産直農園」で地域住民に農業を教え裾野を広げている。月に1回は栽培講習会を開き、農業未経験者も作業を楽しみながら段階的に技術を磨く仕組み。担い手育成の場としても機能する。

 農園は2019年4月に東広島市に開園。入園者はJAに出資して組合員になり、21年9月まで30カ月間、1区画で野菜を作る。JA高屋支店やグリーンセンター、農機センター、産直市「となりの農家」に隣接していて、JAは栽培方法の他、生産資材や農機具の使い方などの相談にも応じる。

 1年目は基礎知識や管理作業、2年目からは出荷する品を作るための技術を伝える。卒園後も農業を続けられるよう、JAが農地も紹介する。

 吉岡広貴さん(63)は、昨年の夏からズッキーニやジャガイモ、カブなどを産直市に出荷する。同園以外にも農地5アールを借り、規模を拡大。畑の整備には、JAが貸し出すトラクターを借りた。「作りたい野菜を作りながら指導員に基礎から教わったことで、出荷ができるようになった。農業を長く続けていきたい」と意気込む。

 JA営農販売課の佐々木正文さんは「作る喜び、販売する喜びも感じてもらい、地産地消を盛り上げたい」と話す。
(2021年4月13日付  日本農業新聞 ワイド2中国四国より)