ミョウガ増産へタッグ - 土佐くろしお

環境制御技術導入や出荷を効率化

 JA土佐くろしお、JAみょうが部会、須崎市、中土佐町、津野町などが3月中旬、「くろしおミョウガ生産拡大プロジェクト」に調印した。管内は日本一のミョウガ産地で、国内生産の約6割を占めている。関係者はプロジェクトを通して連携を強め、さらなる生産・消費の拡大を目指す。

 同プロジェクトは、高知県が「地域アクションプラン」として位置付けている。2024園芸年度(23年9月~24年8月)までに、ミョウガの栽培面積76ヘクタール、生産量3800トンを目指す。20園芸年度の生産量は3620トンだった。

 実施主体はJA土佐くろしお。栽培データの集積など環境制御技術の導入や、ロボットによる出荷体制の効率化・省力化を図るなどミョウガの生産拡大や販売促進を強化する。

 JAは、ミョウガの栽培過程で使うヤシ殻を土壌改良材などに再利用するための施設を21年度に建設する予定。循環型農業にも取り組む他、他業種との連携を強化し、認知度の向上やミョウガの消費拡大を促進させる。

 須崎市で開いた調印式には、JAと部会、関係市町の他、ヤシ殻の再利用を手掛ける松山市の企業「E―システム」が参加した。JAの森光幹男組合長は「これからが本当のスタート。全国シェア6割を担う責任産地としてさらなる品質の向上はもちろん、観光業など他業種との関係強化による消費拡大を目指す」と話した。
(2021年3月24日付 日本農業新聞ワイド2中国四国より)