いづるくん奨学金で初の巣立ち - JA鹿児島いずみ

農大校生4人の門出祝う

 JA鹿児島いずみの学生支援「いづるくん奨学金」を活用した農業大学校生が今季、初めて巣立った。制度では、就農など一定の条件を満たすと返済を猶予・免除される。JAは25日、4月から管内で就農する農大校生4人の激励会を開き、門出を祝った。

 JAは奨学金を2019年度に創設。管内の生産基盤を維持し、就農に対する不安解消や営農意欲の喚起につなげるために設けた。新規就農やJAへ就職を希望する学生が対象となる。今年で3年目を迎える。制度名の「いづるくん」はJAのマスコットキャラクターの名から取った。

 卒業生のうち、3人が2年間、1人は1年間、奨学金を活用した。農大校生の場合、在学中に最高で100万円の借り入れが可能。利用者は借り入れ分と金利を返済するが、条件を満たせば残額の返済を猶予・免除される。

 JAの上宗光組合長は「皆さんが奨学金を利用し、卒業・就農されることをうれしく思う。今後もJAの制度などを積極的に活用して農業にまい進してほしい」とエールを送った。

 奨学生の上翔平さんは「農業の知識をもっと身に付け、稼げる農家を目指したい」と意気込みを述べた。

 JAは今後も将来の地域農業を担う新規就農者や、それを支えるJAへの就職を希望する学生への支援を進める。
(2021年3月30 日  日本農業新聞 ワイド2九州より)