地域農業維持に一役 - JAかながわ西湘

経営事業が本格始動

 JAかながわ西湘が本年度から取り組んでいる農業経営事業が本格的に動きだした。6月上旬、南足柄市内山地区と千津島地区2カ所の約1・3ヘクタールの水田で「はるみ」と「てんこもり」の田植え作業を行った。今後も定期的な作業を行い、今年は約6トンの収穫を目指しており、学校給食米への出荷を予定している。JAでは「地域農業維持の一筋の希望になれば」と期待を寄せている。

 JAでは昨年の総代会で農業経営参入について承認を得て、農家と農地の賃借を交わし、本年度から水稲とキウイフルーツの栽培に着手。5月中旬には10アールのキウイフルーツ園での授粉作業を開始した。

 この事業を担うのが「農業支援隊員」で、多くの農家や農業に興味を持つ准組合員らが名乗りを上げた。

 田植え作業に従事した支援隊員の生沼正光さん(65)は「農家とJAで協力して水稲経営の力になっていきたい」と話す。

 石塚祐一常務は「耕作放棄地の増加は深刻な問題。JAとして地域農業の維持と発展のために農家と協力していきたい」と事業経営への思いを込めた。
(2021年6月22日付  日本農業新聞ワイド1首都圏より)