農福連携でパン販売 - JA紀南

Aコープでスタート

 JA紀南は田辺市内の社会福祉法人と連携し、利用者(障害者)が作るパンの販売をAコープで始めた。「利用者のやりがいにつながるよう、協力していきたい」としている。

 販売するパンを製造するのは、ふたば福祉会ふたば第二作業所「パン工房ぱんだぱんだ」。施設長の松下直樹さんは「利用者が農業をするというのとはまた違った新たな形での農福連携ができてうれしい」と期待を寄せる。

 同所では利用者10人が約50種類のパンを製造し、車両での移動販売など行い、市民から親しまれている。Aコープが取り扱うのは特に人気の高い塩ロールパン、メロンパン、ミニクロワッサンなど6種。管内9店舗のうち、2店舗で販売する。

 製造する利用者は、良い商品を作るため常に素材を見直し、プロ監修の下、レベルアップを図っている。「Aコープで取り扱うことで、多くの人に食べてもらえる。障害を持っていてもおいしいパンを作れることを実感してもらい、一商品としてきちんと評価してもらえたら」と松下さんは願っている。

 JA店舗部の鈴木稔課長は「利用者は非常にやりがいを持ってパンを製造しているので、JAとして後押ししたい。今後は取扱店舗を増やしてもらえたらうれしい」と話している。