国連は2050年に世界人口が98億人に到達すると見通している。爆発的な人口増加の一方で毎年、地球上では日本の耕地面積に匹敵する耕地が砂漠化などによって消失しているとされ、世界的な食糧不足に陥る危険が迫る。日本のように食料を海外に依存していると、異常気象などで輸入できなくなった時にどうなるか。国民一人一人が「食」を自分の問題として捉え、行動を起こす時に来ていると思う。
では食料自給率を上げるには、どうすればいいか。旬のものや国産・地元産のものを食べたり、食べ残しを減らしたりするほかに、農水省は国民一人がご飯を毎日もう一口多く、パンなら米粉パンを月にもう6枚食べると、食料自給率が1%向上すると試算している。
そういえば、現在、フィギュアスケート・男子シングルの世界チャンピオンに君臨する羽生結弦選手も、競技前に必ずご飯を食べることを明かしている。怪我を克服し、世界中を魅了した羽生選手のパワーの源には、ご飯があるのだ。
(「週刊新潮」平成30年5月3日・5月10日ゴールデンウィーク特大号)