会長メッセージ

4月の会長メッセージ

 桜前線も北上し、気分転換の散歩をしていると、春の陽気につつまれる日が増えてまいりましたが、皆様、いかがお過ごしでしょうか。

 さて、令和7年度を迎え、JAグループにおいては、いよいよ、第30回JA全国大会決議の実践が本格化します。大会決議では、「食料・農業」、「くらし・地域活性化」、「組織基盤強化」、「経営基盤強化」、「広報」の5つの戦略について、JAグループ各組織がそれぞれの実情や課題に応じて策定・実践することを確認しています。全国各地のJAグループ各組織が、農業のさらなる発展や、安心して暮らせる地域社会のために、日々、尽力している取り組みをご紹介する、令和6年度の「活動報告書」も公開しております。令和7年度も、これまで自己改革において取り組んできた、組合員との「対話」をさらにすすめ、協同活動と総合事業の好循環により、5つの戦略の実践を着実にすすめてまいります。

 さて、米をめぐる報道が連日続くなど、米の価格や流通量に関しての関心が、非常に高まっています。米の流通不足を受け、3月に2回行われた備蓄米の買戻し条件付き販売について、JAグループは、全農・経済連を中心に応札に取り組んでまいりました。これらの備蓄米は店頭に並び始めましたが、スーパー等の小売店での精米販売価格は、5kgあたり平均で4,206円と、依然として最高値を更新しています。これまでも申し上げております通り、米生産に必要な肥料・燃料などの資材は、この数年間で高騰・高止まりしており、コストの増加分を販売価格へ反映していかなければ、持続可能な生産は実現できない状況にあります。一方で、消費者の皆様が購入される販売価格が、上がり続ける状況を望んでいるわけではありません。あらためて、私たち生産者、そしてJAグループは、多くの消費者の皆様に、国産のお米をおいしく召し上がっていただくために、米市場の安定、そして、「適正な価格形成」のもとでの持続可能な食料生産の実現を目指してまいります。そのため、JAグループは、備蓄米販売による影響や各種価格の動向を注視しながら、円滑な流通に注力していくとともに、令和7年産米の需要に応じた生産に努めてまいります。

令和7年4月10日 JA全中定例記者会見より

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