会長メッセージ

一般社団法人 全国農業協同組合中央会 代表理事会長 中家徹

2月の会長メッセージ

立春が過ぎ、各地で寒波の影響も少しずつ収まり始めておりますが、先般来の寒波によりまして、全国各地で色々な被害が出ております。被害に遭われた皆様方に心からお見舞いを申し上げるとともに、一日でも早い復旧を祈念しております。
さて、食料品などの値上げが続き、食料安全保障への関心が高まるなか、現在、令和5年度中の国会提出も視野に検証が進められている「食料・農業・農村基本法」の改正は、わが国の農業政策を今後数十年にわたり方向付ける、極めて重要なものであると認識しています。
JAグループにおいては、JA・都道府県段階も含めた組織全体での検討を本格化させており、とりまとめる内容について、例年5月に組織決定する政策提案にも反映していく予定としております。
政策提案には、食料安全保障予算の中長期的な確保や、生産資材価格の高止まり対策、さらには、再生産に配慮された適正な価格形成に向けての仕組みづくりなどを盛り込み、政府・与党に対し、働きかけをすすめてまいります。

また、JAグループは、一昨年の第29回JA全国大会決議において、コロナ禍やデジタル化の急速な進展など、新たに直面する環境変化の中でも、組合員や地域にとってなくてはならない存在であり続けるため、引き続き、「対話」をキーワードに、必要な実践方策をすすめていくことを確認しています。
こうした中、全中とJAの組合長などが直接、「対話」することを目的とした会議を、先月、3年ぶりに全国6地区で実開催いたしました。
会議では、「生産資材高騰など、緊急的な状況にある生産現場の実態や、食料安全保障の重要性について、今こそ消費者の皆さまにご理解いただきたい」という意見が多く寄せられたことから、昨年以上に本年は、「国消国産」の意義等について、JAグループ組織をあげて、情報発信を強化してまいります。

先月24・25日には、「第68回JA全国女性大会」が、こちらも3年ぶりに実開催されました。
JA女性組織には、全国各地の42万人を超えるメンバーが所属しています。そして、「生産」と「消費」、両方の視点を持ち、地域の創意工夫を凝らしながら、食と農を基軸とした様々な活動に取り組んでいます。 さらに、今月21・22日には、「第69回JA全国青年大会」も3年ぶりに実開催される予定です。
青年大会を、JA青年組織の活動の強化・発展・結集の契機とするため、全国のJA青年組織の活動発表や、青年農業者としての思いの発表などが行われる予定としております。
JAグループは、こうしたJA女性組織やJA青年組織の仲間と、より一層連携を深め、直面する課題を共に乗り越えていきたいと考えています。

令和5年2月9日 JA全中定例記者会見より

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