会長メッセージ

一般社団法人 全国農業協同組合中央会 代表理事会長 中家徹

2月の会見メッセージ

2月8日の理事会において「令和元年度台風等からの復興に向けたJAグループの取り組みについて」を発表しました。昨年は、台風や豪雨等の甚大な被害が全国各地で発生しました。JAグループは効果的な支援活動に取り組み、約2億円余りの支援募金を集め、被災した各県に配分しました。JAは相互扶助、助け合いの精神が組織理念の核にあります。協同の力を発揮して復旧復興に尽力していきます。

1月の定例会見で今年を表す漢字一字として「実」を発表しました。災害が無く、実り多き1年であって欲しい、また、第28回JA全国大会の決議、自己改革、次期食料・農業・農村基本計画の実践に取り組み、成果を実現したい、さらに東京オリンピック・パラリンピックで選手の方々に実力を発揮して欲しい等、さまざまな思いで「実」を選びました。

1月に皇居で執り行われた歌会始の儀で来年のお題が発表されました。偶然にも「実」が選ばれました。理由は公表されていませんが「実る」ということを多くの方々が願っている、という思いをしたところです。

暖冬が続きますが、野菜の価格が低迷しています。消費者の皆さんにとって国産野菜を安価で手に入れられることは短期的には良いことですが、こうした状況が続くと生産に影響し、生産基盤の弱体化に拍車がかかることを大変懸念しています。中長期的にみれば、このような状態は消費者にとっても決して望ましくないのは明らかです。

農畜産物の価格は需給バランスで決まりますが、再生産可能な価格で販売されないと、将来的には、十分な国産農畜産物が供給されないリスクがあることを、消費者の皆さんにもご理解をいただきたいと思います。

先日、次期食料・農業・農村基本計画の考え方が示されました。大事なのは農業者、消費者を意識しながら、どう安定的に食料を確保するのか。将来にわたって食料の安定供給を続けていくためにどうすべきか。これらの実践策を示し、成果を上げていくことが重要であると強く思っています。

2月6日 JA全中定例記者会見より

ページトップへ