5月に入り、良い季節になりました。私の地元である長野市では、現在、りんごやもも農家の皆様が摘果作業にいそしんでおります。これから10日ほどたつとぶどうの花が咲き始める時期となり、それぞれ水田も含め、本格的な農作業の時期になってきたという実感でございます。
さて、中東情勢については、緊迫した状況が続いています。4月の会見で申し上げましたが、4月上旬に農業現場の影響にかかる調査を実施いたしました。その結果、全体的に、供給に大きな問題は生じていないものの、一部の生産者やJAにおいて、軽油や農業用・包装用の資材等が必要量確保できない事例などもあり、これらについては、国の窓口できめ細かい対応をすすめていただいています。しかし、中東情勢が更に悪化・長期化した場合には、価格のさらなる高騰や、供給の不安定化を危惧しており、状況に応じて必要な対策をしっかり措置いただきたいと思います。今後とも、農業現場や消費者への影響を把握するなど、引き続き情勢を注視してまいります。
加えて、食料安全保障の実現に向けて、わが国の農業・農村は、生産基盤の弱体化や、気候変動に伴う高温障害の拡大・自然災害の多発化など、様々な課題に直面しています。現在、改正食料・農業・農村基本法のもと、農業構造転換集中対策の具体化が進められ、食料安全保障の強化に向けた取り組みが大きく前進しています。また、令和9年度からの水田政策の見直しの検討も進められていますが、国産農畜産物の消費者への安定供給を将来にわたり確保するため、水田政策など重要政策の抜本拡充等により、生産性向上等の取り組みと、中山間地等の条件不利地における営農継続環境の整備等を加速化する必要があります。食料を安定的に供給する責務を果たすべく、JAグループは、引き続き、食料安全保障の強化に向け、国や関係機関等とも連携のうえ、取り組みをすすめてまいります。
令和8年5月12日 JA全中定例記者会見より