2020年1月9日 JA全中定例記者会見(中家会長挨拶)

 あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。令和2年最初の会見にあたり、期待や願いを「今年の一字」に込めました。令和2年の一字には「実」を選びました。「実」には3つの意味があります。

 まずは、作物が豊かに実ってほしいという思いです。ここ数年、毎年のように災害や天候不順が起き、思うように作物ができない年が続いています。今年こそは、こうしたことに見舞われることなく、実り多き豊穣の一年となることを願っています。

 2つめは、今年3月に食料・農業・農村基本計画がとりまとめられる予定です。私も企画部会の委員として議論に参画していますが、計画は作ることが目的ではありません。アクションプランやスケジュールをどう作り計画を実践していくかということ、そして素晴らしい成果を実現することが、何より重要です。

 また、私たちJAグループも、経営環境が厳しくなるなかで基盤強化を確立すべく、対応方向を3月にとりまとめる予定です。すべてのJAが、昨年の第28回JA全国大会で決議された創造的自己改革に取り組んでいるところですが、あわせて現場の実態にあった取り組みを実践し、こちらも成果を実現したいと思います。

 3つめは、今年は東京オリンピック・パラリンピックがあります。世界中から来られる選手の皆様には、ぜひ実力を発揮していただいて、実り多き大会になってほしいという願いがあります。

また、観戦にも海外から多くの方が訪れますが、ぜひわが国のおいしい食や豊かな郷土文化を堪能してほしいと思っています。

 こうした3つの願いを実現できるよう、今年も粉骨砕身、取り組んでまいります。

 さて、本日の理事会では、JAグループ全国連によるCSF・ASF対策を強化するための支援事業について決定しました。CSFは8日に沖縄でも発生しました。昨年からワクチンの空中散布も始まるなど、国を挙げて対策を行っているところですが、依然として予断を許さない状況です。

 JAグループはこれまでも、感染防止のためにできることは行ってきましたたが、このたびJA全中、JA全農、JA共済連、農林中金の全国4連が資金を出し合い、新たな独自支援である「JAグループCSF・ASF対策強化支援事業」を実施することにしました。

 この事業では、飼養衛生管理の強化策や家畜防疫意識の向上、被災農家の再建支援などを行う予定としています。

 また、全国4連以外の全国連についても、それぞれの事業の特徴を生かして、対策強化に全力を挙げる所存です。

以上

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