2021年9月9日 JA全中定例記者会見(中家会長挨拶)
7月に続きまして、8月も大雨により、全国各地で甚大な被害が発生しております。
被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
激甚災害の指定見込みも出されたところでありますが、一日も早い復旧・復興に向け、我々JAグループ一丸となって、取り組んでまいります。
先日、令和2年度の食料自給率が公表されました。カロリーベースでは、前年から1%下がり、再び、過去最低水準となる37%となりました。
これは、先進国で最低の水準であり、食料・農業・農村基本計画において、食料自給率の向上を打ち出すなか、大変残念に受け止めています。
生産基盤の弱体化、世界規模での自然災害の発生や人口増加による食料需給のひっ迫など、食を取り巻くリスクは年々高まっています。
また、コロナ禍の影響は長期化しており、この間の、深刻なマスク不足や、いくつかの国が食料輸出を制限したことなどを教訓としなければなりませんが、食料安全保障への意識も徐々に高まりつつあると感じています。
JAグループとしましても、こうしたコロナ禍による 食料安全保障の意識に対する高まりなどもふまえ、次期JA全国大会の検討の中で、「国民が必要とし消費する食料は、できるだけその国で生産する」という「国消国産」の言葉を独自のキーメッセージとして活用し、国民理解醸成をすすめることを提起しています。
毎年10月16日は、世界各国が食料問題を考える日として、国連食糧農業機関(FAO)の創設を記念し、国連が制定した「世界食料デー」です。
この「世界食料デー」に合わせ、国民の皆さまに「国消国産」の意義などの情報発信をさらにすすめる契機として、10月16日を「国消国産の日」として制定すべく、申請・受理されたところでありますので、ここにご紹介させていただきます。
10月中旬には、「国消国産の日」を宣言するイベントを東京都内で開催する予定としております。
また、これまで「国消国産」に関する様々な取り組みを実施してまいりましたが、それらをとりまとめる特設サイトを、本日、JAグループサイト内に開設いたしました。
国民の皆さまに日本の農業に関する様々な課題を知っていただき、食料を生産する農業・農村などを支えたいと思っていただけるよう、これからも全力を挙げて取り組みをすすめてまいります。
以上