2022年1月13日JA全中定例記者会見(中家会長挨拶)

 新たな一年を迎えました。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
 令和4年、最初の会見にあたり、新しい一年に向けて「今年の一字」を選びました。
 「(さい/ふたたび)」という字です。

 この「再」という字の意味は3点あります。
 1つ目は、「再び」元の日常を取り戻したいという願いです。
 新型コロナについては、一昨年4月より何度も緊急事態宣言が発令され、いろいろなかたちで経済に大きな影響が出ております。
 農業分野でも、米や生乳、砂糖などの消費・需要減に直面しており、価格の低迷に繋がっています。
 これまでJAで取り組んできたいろいろなイベントや集会は、この2年間ほとんど開かれずにいます。JAは協同組合であり、組合員や地域の皆様が参画していただくことが非常に重要であります。
 組合員や地域住民の声を十分ふまえた組織運営ができるよう、様々な対話活動やイベントを「再開」できるようになってほしいという思いがあります。
 一日も早い新型コロナの終息を願っています。

 2つ目は、「再生」です。
 SDGsや地球環境、持続可能な社会実現への関心が高まるなか、私たちの身近には、再生可能エネルギーがあります。
 第29回JA全国大会においても、多様な関係者との連携のもと、農林漁業の健全な発展と調和がとれた再生可能エネルギーの利活用など、循環型社会への貢献を決議しました。
 十分な検討が必要ですが、それぞれの現場実態に合ったかたちで、再生可能エネルギーの取り組みの実践をすすめてまいります。

 3つ目は、「再出発」です。
 これまで総力を挙げ自己改革に取り組んできた結果、組合員から評価を得て、昨年、農協改革に一定の区切りを迎えました。そして、第29回JA全国大会を開催し、10年後を見通してJAグループが重点的に取り組む方向を決議しました。
 本年はその実践元年であり、農業・地域の変化に対応し、「不断の自己改革」をさらに進化させてまいります。
 ステージは変わりました。新たな気持ちで、JAグループは、持続可能な農業・地域共生社会の未来づくりに向け、力強く「再出発」いたします。
 そのためには、国民の皆様から、食と農、地域を支える組織として、JAグループに対する信頼や共感をいただけるよう、JA独自のキーメッセージである「国消国産」の意義や、JAグループの取り組みなどについて、より一層、情報発信を強化してまいります。

  本年は60年に一度の「壬(みずのえ)の寅年」であり、「新しく立ち上がる」「新たなことが始まる」という意味があるようです。
 コロナ禍などの様々な環境変化に対応しながらも、JAグループが組合員と地域にとって、「なくてはならない」存在であり続けるため、地域の実情に応じた具体策を着実に「実践」して、成果を上げてまいりたいと思います。

1月13日 JA全中定例記者会見より

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