農家の最前線 新育苗センターが完成  - JA富士宮

良質苗の生産 組合員の技術指導にも活用

 JA富士宮は15日、水稲苗を栽培管理するJA育苗センターの完成を祝い、内覧会を開いて組合員に披露した。旧施設は住宅地にあり老朽化したことから、営農経済センターの南側に移転、新築した。西側にファーマーズマーケット「う宮~な」の施設が隣接し、農業関連施設を集約した形になる。
 管理棟、播種(はしゅ)施設、ビニールハウスの育苗施設があり、平屋建てで敷地面積は4631・57平方メートル。種子消毒を農薬から温湯に切り替え、農薬使用を削減した。安全・安心でより良質な苗の育成、供給に取り組む。播種作業などのラインを一連化し、1時間に1000~1200枚の育苗箱を処理できるようになるなど、作業効率を高めた。
 稲葉光泰組合長は「育苗は農家組合員の最前線となる事業だ。耕作放棄地対策も担う。良質な苗の生産と、組合員に対する生産技術の指導、職員育成にも活用し、農業者所得の向上につなげたい」と話した。
 同センターは3月から、うるち米「コシヒカリ」「きぬむすめ」、もち米「マンゲツモチ」を育苗する。同日は農機・農業資材大展示会も同時に開いた。(日本農業新聞2020年2月20日付県版静岡より)