天敵利用し負担軽減を  - JAおきなわ

園芸作物 導入拡大へ講習 

JAおきなわ南部地区営農振興センターは、園芸品目で天敵利用を強化している。2013年、スワルスキーカブリダニの県内販売が認められたのを機に、本格的な導入が始まった。今年は、天敵利用栽培による現地検討会や講習会を4回開催。延べ100人以上が参加した。自己改革の一環として農家の労力負担を減らし、作業の効率化を後押しする。
JA東風平支店で7月下旬に開いた講習会には、管内の生産者で構成する南部地区野菜生産出荷協議会の生産者や県、JA関係者ら52人が集まった。講師の県農業研究センターの上里卓己主任らが天敵の特性や効果を紹介した。
 上里主任は、薬剤耐性を持った害虫の駆除に労力が奪われる上に、防除コストも高くなってしまうと説明。事例を示しながら「天敵と併用することで、農薬散布の手間を軽減することが期待でき、費用対効果も良くなる」と強調した。
 参加した生産者は「コスト面でメリットを感じた。農産物の安全・安心にも結び付くので、とても良い取り組みだ」と感想を述べた。(日本農業新聞2019年9月7日付ワイド2沖縄より)