行者菜出荷始まる 収穫量約2・1トンめざす - JA新みやぎ

行者ニンニクとニラを交配 地場産業振興へ

 行者ニンニクとニラを交配させた野菜「行者菜」を栽培する、大和町の生産者グループ「仙台行者菜研究会黒川支部」は一番刈りを行い、今シーズンの本格出荷が始まった。出荷2年目となる今年は昨年を上回る収穫量約2・1トンを目指し、給食や直売所へ販路も拡大する。出荷は9月下旬まで続く。
 JA新みやぎあさひな地区本部が集荷を担い、県内の直売所やスーパー各店舗などで販売している。今年は7月に仙台市茂庭でオープン予定のJA直売所「元気くん市場仙台南店」での販売も計画している。5月からは新たな取り組みとして、大和町給食センターへ供給。大和町内の小中学校の給食に使用される予定で、1回目の約30キロは寄付する。
20年4月、需要・販路の拡大の他、地場産業の振興と新たな企業家育成を目的に選定されている「大和町優良地場産品推奨品」に加わった。
 同支部は2018年に設立。会員は設立時より2人増え7人になった。会員の佐藤久欣さん(61)は今年、大和町鶴巣地区の圃場(ほじょう)1アール700株で収穫している。消費者が安心して食べられるよう、農薬の使用は必要最低限に抑える。「私たち生産者は、熱意とプライドをもって栽培に取り組んでいる。これからさらに仲間を増やし、行者菜の良さをより多くの人に知ってもらいたい」と熱意を燃やす。(日本農業新聞2020年5月6日付ワイド1東北より)