県育成エダマメ初陣 「岡山SYB1号」  - JA晴れの国岡山

高い収益性に期待

 奈義町にあるJA晴れの国岡山勝英統括本部枝豆選別出荷施設で18日、県育成のエダマメ新品種「岡山SYB1号」が初出荷を迎えた。多収で良品率が高い同品種は収益性が高く、出荷が終わる10月上旬からの特産大豆「作州黒」のエダマメでリレー出荷が可能。生産者の所得向上に期待が高まる。

勝英地域特産「作州黒」 食感等受け継ぐ

 「岡山SYB1号」は、勝英地域特産の「作州黒」を親に持つエダマメ専用品種。「作州黒」特有のもちもちした食感と、深い味わいを受け継いでいる。開花期は7月下旬~8月上旬。さやに茶染みが出にくく全体の約5割が2粒さやだが、4粒もある。「作州黒」よりやや早い9月下旬~10月上旬に収穫期を迎える。
 勝英管内の51戸が3・2ヘクタールで栽培。10月上旬まで15トンを大阪、東京の市場へ出荷する見込みだ。
 5アールで「岡山SYB1号」を栽培する同町の織田俊孝さん(70)は「作州黒エダマメよりさや付きが良いため収量が多い。茶しみも少なく、良品率が高く、収穫時の選別の省力にもつながっている」と話す。
 JA営農指導員によると、栽培・管理は「作州黒」と同じだが、高い良品率と多収で10アール当たりの収益が高い。「作州黒」とリレー出荷ができるため、生産者の収益増が期待できるという。(日本農業新聞2020年9月23日付ワイド1中国四国より)