JAと連携し6次化 「長門ゆずきち」をフリーズドライ - JA山口県

特産で商品開発 63Dnetながとラボ

 63DnetながとラボがJA山口県長門統括本部と連携し、規格外で出荷できない特産品を加工品の製造・開発に取り組んでいる。ながとラボは、2017年4月に地域産業の発展と1次産業者の所得向上、次世代の担い手と雇用創出を目的に開設された6次産業化支援施設だ。

農家の所得向上 農業生産拡大へ

 20年3月に真空冷凍乾燥(フリーズドライ)の機械を導入し、長門市の特産品「長門ゆずきち」をフリーズドライにした商品を開発した。この商品は取引先の飲食店から酒にそのまま入れても薄まらず、香りも良いと好評を得ている。また、フリーズドライ以外にも、ゼリーやグミなどの菓子製造に取り組んでいる。
 ながとラボ代表取締役の末永裕治さん(53)は「今後、ながとラボではJAと連携し、長門市の地場産に加え、県特産品の加工と開発を進め、生産農家の所得拡大につなげていきたい。また、まずは地元のホテル、飲食店、道の駅などで消費拡大し、将来的には全国展開・海外輸出をしていきたい」と意気込む。
 JA長門東部営農センターの田邉勇介課長は「長門市は農家の高齢化が進み、担い手不足などの課題が深刻となっている。ながとラボを活用することで、生産者と消費者の結び付きを強化し、高付加価値商品の開発・販売による農家の所得向上や農業生産の拡大につなげたい」と話した。(日本農業新聞2020年10月7日付県版山口より)