菌床シイ4億円突破へ 冬の鍋物需要期待 - JAしまね

リースハウス11棟 日量約3トン

 JAしまね出雲しいたけ部会のブランド菌床生シイタケ、「神々の国 出雲しいたけ」の出荷が最盛期を迎えた。昨年度、同JA出雲地区本部がリースハウス11棟を建設し、菌床数が大幅に増え、今は日量約3トンを出荷。冬場の需要期へ安定出荷に努め、今年度は前年比10%増の450トン、初の4億円突破を目指す。
 

前年比39%増 販路開拓に取り組む

 同地区本部は県内でも有数のシイタケ産地で、部会員65人が年間約56万菌床を栽培している。リースハウスは、新規就農者4人を含む8経営体が入植し、年間約7万菌床を栽培。9月末までに産地全体で前年比39%増の196トンを出荷するなど生産拡大の成果が出ている。
 JAの販売担当によると、新型コロナウイルスの影響による夏場のバーベキュー需要の減少などで苦戦した。「気温が下がれば鍋物需要が増える。外出しにくい情勢だが、家族で鍋を囲んで、たくさん食べてもらいたい」と期待を込めた。
 試食販売が実施できず、販売促進に苦慮したが、同部会は6月に、シイタケ料理をまとめたレシピ本を作成。JAも出荷量増に合わせて販路開拓に取り組む。
 管内の菌床生シイタケは、右肩上がりで販売金額を伸ばし、2019年度は過去最高の3億8000万円を計上。今年度は4億2000万円を見込む。(日本農業新聞2020年10月30日付ワイド2中国四国より)