ブロッコリー出荷開始 新品種導入で所得向上 - JAわかやま

京阪神市場を中心に連日400~500ケース

 JAわかやま管内で、2020年産ブロッコリーの出荷が始まった。今年産から高温、乾燥による異常花蕾の対策として、新たな極早生品種を導入。生産所得の向上を目指している。
 今年産は夏場の気温高が影響し、ハイマダラノメイガが一部の圃場(ほじょう)で発生。営農指導員が巡回を強化して早期防除の徹底を指導することで生育は回復。高品質に仕上がっている。
 京阪神市場を中心に連日400~500ケース(1ケース5キロ)を出荷。年末に向けて徐々に出荷量は増加し、2月下旬まで210トン(前年実績比94%)を計画している。
 JAのブロッコリーは166人が30ヘクタールで栽培。収穫時期の異なる品種を組み合わせ、切れ目なくリレー出荷する。花蕾に厚みがあり、軸が太いためボリュームがあるのが特徴。
 JAでは、真空予冷処理をして鮮度を保つ保護フィルムに包んで出荷する。開花や変色による品質低下を予防するとともに、長期的な鮮度維持で市場での有利販売につなげている。
 生産者の湯川徳弘さん(78)は「新品種は芽が細かくて形状、生育のそろいも良い。来年もこの品種を多く作付けし、より消費者に選ばれるブロッコリーを生産していく」と話す。
 北部営農センターの上野山恭介営農指導員は「生産者の所得向上、ブランド力の強化を図るため、一層、産地のレベルを高めていきたい」と話す。(日本農業新聞2020年11月8日付エリア近畿より)