パッションフルーツ“虎の巻” 新規就農者に栽培基礎を紹介 - JAおきなわ

高品質果実生産へ ブランド力で産地形成

 JAおきなわは、「パッションフルーツ栽培マニュアル(1年2作体系)」を初めて作成した。栽培管理過程を項目ごとに分けて解説。各項目の見出しには、栽培の基本的な管理方法を記載したり、写真や図解を活用して観察・管理のポイントを色分けしたりするなど、工夫を凝らした。
 JA営農販売部の松田昇参与と各地区の営農指導員が中心となって作成した。果実の生産性を高め、農家の所得向上につなげる。マニュアルは各地区営農振興センターを通じて、生産部会などに配る。
 パッションフルーツ栽培では、各産地で立ち枯れが発生し、栽培管理が課題となっている。施設管理による発生原因の抑制方法や、接ぎ木による立ち枯れ時の被害拡大の抑制につなげる方法も紹介する。
 定期的な栽培講習会や現地検討会に加え、マニュアルを最大限活用することで、栽培技術の確立と産地形成、新規就農者が就農しやすい環境づくりにつなげる。同部は今後、他の品目の栽培マニュアル作成を進める予定。
 統括するJAおきなわ農業振興本部の具志堅道男常務は「マニュアルを活用して高品質な果実を生産し、県産パッションフルーツのブランド力、生産者の所得向上につなげていきたい」と期待を込めた。(日本農業新聞2020年11月27日付ワイド2沖縄)