ソラマメ産地復活へ 西部地区で振興 - JA仙台

電気柵設け鳥獣害対策 連作障害も解消

 JA仙台は、仙台市西部地区で20年ほど前まで作っていたソラマメの産地復活を目指している。地区全体で約30アールに播種(はしゅ)し、農業者の所得増大につなげたい考えだ。
 同地区のソラマメ栽培が途絶えたのは、鳥獣害や連作障害で収量が落ち、不作が続いたため。しかし近年、電気柵の設置や時間がたって連作障害が落ち着いたことから栽培を復活させることにした。
 初めて栽培する仙台市太白区のあきう生産組合は11日、約1700株を定植した。今後、700株を追加し、合計約2400株、10アール分を定植する。ポットに播種し、乾燥しないようハウス内で小まめに水を掛けて管理してきた。6、7センチほどに成長したソラマメを、移植機を使い株間45センチで定植した。
 同組合の丹野秀一さんは「予定通りに定植できてよかった。防風ネットを掛けて寒い冬を乗り切れるように見守っていきたい」と話した。
 定植したソラマメは来年6月ごろの収穫を目指す。地区内にはソバの産地で有名な秋保もある。例年6月上旬に「仙台秋保そばフェスティバル」が開かれることから、ソラマメをかき揚げなどに使い販売することも検討する。(日本農業新聞2020年11月24日ワイド2東北より)