農作業アルバイト 1日単位で募集 - JA広島中央

農家と求職者を手軽に求人アプリでマッチング

 JA広島中央は、1日単位で農作業アルバイトを募る求人アプリ「1日農業バイトdaywork(デイワーク)」の提案を始める。導入は県内で初めて。農家と求職者をマッチングするサービスで労働力確保を支援し、生産拡大につなげる。JAが携わることで、双方に安心感を与えて、利用促進につなげる考え。農作業が忙しくなる4月に合わせて、本格的な利用を目指す。

 デイワークは、生産者、求職者がパソコンやスマートフォンのアプリから登録すれば、作業内容や時間、賃金などの条件を基にマッチングする。利用料や仲介料は不要。多様化する働き方のニーズに合わせて数時間から1日単位で募集し、空き時間や休日を有効利用したい主婦や定年退職者、サラリーマン、学生など幅広い世代の利用が期待ができる。

 中山間地域の同JA管内は、農家の高齢化で人手不足が深刻化している。一方、学園都市で宅地化が進み、学生や若い世代が増え、働き手の確保が見込める。

 試験的に2月上旬に、東広島市高屋町の農事組合法人重兼農場が求人情報を登録。市内在住の片岡歩さん(43)とマッチングした。片岡さんは、自営で営むハウスクリーニングの閑散期に、単発のアルバイトを探してデイワークを見つけた。

 2月上旬に青ネギやキャベツの収穫作業をした片岡さんは「外で体を動かして働くと、気持ちが良かった。農業経験はなかったが、気軽に応募でき、活用していきたい」と語った。

 同法人代表の山崎拓人さん(32)は「春の育苗など単発的な人手の確保などに活用したい」と期待する。

 利用促進にちらしやポスターなどで農家に周知し、アプリへの登録を促す。営農販売部の清田幸宏部長は「人手不足が解消されることで生産規模の拡大や所得向上につなげたい」と意気込む。


<2022年 2月 17日付け  日本農業新聞  ワイド2中国四国>