特産「白神ねぎ」作付け拡大 - JAあきた白神

JA園芸メガ団地がけん引

 JAあきた白神の「白神ねぎ」の作付けが順調に拡大している。2022年度、栽培面積215ヘクタール(前年度比12・5%増)を171経営体の個人・法人が作付け。生産者と行政、JAが一丸となり、栽培規模拡大に伴う労働力確保などの課題解決に取り組みながら、21億円(同34%増)の突破を目指す。

 「白神ねぎ」は2015年度以来10億円を7期連続で突破。自己改革の一環として取り組む複合経営を推進し続けたことから新規就農者も増加傾向で、22年度は7経営体の個人・法人が新たに白神ねぎ栽培を始めた。同JA全体では栽培面積が初めて10億円販売を達成した15年度の1・7倍となり、今では東北最大の産地となった。

 この快進撃の起爆剤は15年度、4経営体で構成し稼働した同JA園芸メガ団地だ。稼働以来、管内ではサテライト型や広域ネットワーク型、複合ネットワーク型などを次々と整備。同年にはJA園芸メガ団地連絡協議会を設立し、22年度は4倍以上となる18経営体が大規模園芸施設で約98ヘクタール(前年度比15・6%増)の作付けを予定する。同協議会を核としてJAねぎ部会、行政、JAが一体となって目標額必達に取り組む。

 高性能機械の導入で作業効率が上がり、作付面積は着実に増加する一方、出荷調製にかかる労働力不足が喫緊の課題。この解消のため、同JAが開設する無料職業紹介所や、1日農業バイトアプリなどの活用を推進している。また21年度は行政と一体となった仕事体験会「アグリツアー」を初開催。今後も他県の労働力確保事例などを収集し、導入の余地を検討していく。


< 2022年7月 2 (土)付け  日本農業新聞  ワイド2東北>