2020年10月1日 JA全中定例記者会見(中家会長挨拶)

 新型コロナウイルスの影響で、JAの事業環境はますます厳しくなっているところですが、こうしたなかでもJAが組合員の付託にこたえ続けるには、持続可能な経営基盤の確立が不可欠です。
 様々な改善方策が考えられますが、私は常々「最も重要なことはJAと組合員との対話であり、徹底した対話を続け、解決策をともに考えることで、JAの実態に合った改革をすすめられる」と申し上げております。
 そして、全中もJAと同じ「協同組合」であり、日々会員であるJAなどとの対話を意識した事業運営を行っています。コロナ禍により通常のコミュニケーションが難しいなか、この秋から冬にかけて改めて、都道府県中央会と連携し、ウェブも活用しながら、全都道府県中央会の会長やJA組合長などとの対話を徹底して行ってまいります。
 不断の自己改革やJA経営基盤の確立・強化、食料安全保障の確立、新型コロナウイルスへの対応など、山積する重要課題に対し、都道府県域や会員JAと情勢・課題の共有化をはかり、現場からの声を真摯に受け止め、今後も必要な取り組みをすすめていきます。

 先般、菅新内閣が発足しました。わが国では新型コロナウイルスと闘いながら、その教訓を活かし、新しい生活・社会づくりと経済・地方の活性化をすすめることが最重要課題となっています。新内閣において十分かつ継続的な予算措置を含め、新型コロナウイルスに対して万全に対応していただくことを強く期待しています。

 農業ではコロナ禍の教訓をふまえ、国民が必要とし消費するものは、その国で産出する「国消国産」の拡大による食料安全保障の強化、地方回帰の促進などによる農村の活性化が喫緊の課題になっています。
 菅総理は官房長官時代から省庁間連携に力を発揮されてきました。食料・農業・農村基本計画では、関係省庁が連携し計画に取り組む重要性が明記されていますが、この点でも総理によるリーダーシップを期待しております。
 JAグループは現場実態をふまえながら、基本計画を消費者・行政・関係団体・事業者などと一体となって実践し、持続可能な食と地域づくりをすすめてまいります。

 また、明日10月2日は「採れ(10)たてに(2)会おう」の語呂合わせで「直売所(ファーマーズマーケット)の日」です(日本記念日協会認定)。記念日にあわせてJAグループでは現在、キャンペーンを展開しています。これをきっかけに足を運んでいただき、その土地ならではの新鮮な農畜産物を味わっていただければ幸いです。

 最後に「自己改革ニュースレター」について、先月から所得増大に関する取り組みの紹介を開始していますが、今月からは、地域活性化についても創意工夫ある事例の紹介も始めました。今後ともこうしたものを通じて、情報発信してまいります。

以上

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