ニラ振興へ機械実演 - JAにいがた南蒲

研修などで後押し

 JAにいがた南蒲は、園芸作物の振興で農業者の所得増大と生産拡大を目指している。重点取り組み品目としてニラを推奨し、生産と消費の両面の拡大による産地づくりに取り組む。栽培研修会や、労働力の低減に向けた園芸機械の貸し出し、実演会などを行い、担い手農家へ栽培を提案している。
 5月中旬には、見附市の圃場(ほじょう)で半自動移植機によるニラの苗定植の実演を行った。2月に行ったニラ栽培研修会に参加した三条市、見附市、長岡市中之島地区の生産者が参加し、機械定植を見学した。
 アップカットロータリーで耕起、畝立て、黒マルチ被覆を一連の工程で行い、半自動移植機で定植した。約3アールの圃場を1時間ほどで作業した。機械化することで、慣行体系に比べ大幅な作業時間の削減が可能になる。機械はJA全農にいがたから借り受け、生産者へ貸し出す。

地元飲食店や消費者へのPRも

JAの営農指導員は「ニラは定植して1年目は株養成を行い、その後2、3年は同じ株で年3回ほど収穫できる。品種構成や刈り取り時期の調整で水稲との複合経営が可能で、所得増大も見込める。今後も研修会や実演会を行って生産者へ栽培を呼び掛けていく。地元飲食店や消費者へのPRも行い、管内産のニラの知名度向上を図っていきたい」と話した。
 ニラは、見附市と長岡市中之島地区の生産者26人が約3・2ヘクタールを露地で栽培。JAでは5年後に栽培面積10ヘクタール、販売額1億円を目標に新規導入と面積拡大を進めている。(日本農業新聞2020年5月22日付ワイド1信越より)