広島県
めざせ地域の中核 新規就農へ合同研修 - JA福山市
農業技術や経営管理学ぶ
JA福山市は昨年9月から、就農を目指す研修生を対象に、新規就農研修生合同研修会を開いている。イチジクやブドウなど、管内の特産を栽培する四つの生産組織から、研修生11人が参加。全7回の講習で農業生産工程管理(GAP)や農業簿記、労働力確保・雇用などの講義や実習を通し、農業技術や経営管理能力の向上を図った。
各研修後には、所得向上や食の安全・安心など、テーマを設けて意見交換。生産組織の枠を超えて交流を深めた。
3月上旬には閉講式を開いた。最終の研修では、福山市の「食と農の交流館」の圃場(ほじょう)で、JA職員が実際に電気柵を設置。研修生はイノシシや小動物の習性、身体能力、部位別の感電程度など、鳥獣害対策の基礎知識を学んだ。
同市沼隈町の研修生、重川健治さん(40)は「他の生産組織との交流で、情報や意見交換することができた。研修で学んだことを生かし、就農を目指したい」と話した。JA営農経済部の大本義人部長は「就農者の育成支援は、JAの重要事項として取り組みを強化している。研修生は、産地の担い手として活躍してほしい」と話した。(日本農業新聞2020年3月17日付県版広島より)