小豆栽培広がる 2年目で11ヘクタール  - JAにしみの

耕作放棄畑の活用も 

 岐阜県のJAにしみの管内で、営農組織を中心に小豆の栽培が広がっている。栽培2年目の今年、作付面積は昨年の5・9ヘクタールから11ヘクタールに拡大。組織によっては、地域で課題となっている耕作放棄畑を活用する動きもあり、新たな転作作物として期待が高まっている。
 同JAは自己改革に掲げる農業者の所得増大に向けて、実需者ニーズに沿った農産物の販売に力を入れている。小豆は国産需要が堅調で、高単価販売が期待できることに加え、水稲との複合栽培がしやすい。大豆と同様の作型や機械で栽培できることから導入を決めた。
 品種は大粒が特徴の「丹波大納言小豆」。値決め価格と事前契約による出荷で、兵庫県の実需者に販売する。
 海津市の農事組合法人大和田営農は1・7ヘクタールで栽培。8月上旬に播種(はしゅ)作業を行った。転作田に加えて、地域に点在する耕作放棄畑でも栽培する。
 JAでは収量向上に向けて、地域農業の担い手に出向くJA担当者(愛称TAC=タック)を中心に肥培管理や雑草対策など栽培体系の確立を進める。JA海津営農経済センターの臼井翔TACは「小豆は新たな転作作物として期待の大きい品目。生産者とJAが一体となり課題を一つずつクリアし、産地化を進めていきたい」と意気込む。
 収穫は11月中旬を予定している。11トンの収穫を目指す。(日本農業新聞2020年8月26日付ワイド2東海より)