病害意識し剪定を もも部会で指導 - JAグリ―ン長野

台風19号で生産量が減少 生産者と一体で発生抑える

 JAグリーン長野は22日まで、もも部会員を対象にした整枝剪定(せんてい)講習会を地区ごとの8会場で開いている。基本的な剪定技術に加え、課題となっている、せん孔細菌病の春型枝病斑の切除を意識した剪定を指導した。
 管内では、昨年の台風19号で千曲川河川敷の桃園地が壊滅的な被害を受け、今年の生産量が減少した。復興へ向けて苗木の定植が進む中で、全国的にも課題となっている同病が管内でも広く発生。収量減に追い打ちをかけられた。JAと生産者が一体となって発生を抑え込もうと、講習会をはじめ、薬剤散布、秋季剪定などの対策に力を入れている。
 長野市川中島町今里で開いた講習会には生産者30人が出席。佐藤衛営農技術員が、桃「あかつき」の木で剪定を実演しながら説明した。基本に沿って切るとややすっきりし過ぎることを示し、樹勢の強弱、薬液のかかりやすさ、日焼け防止を意識して剪定することを伝えた。せん孔細菌病対策で切除することを前提に枝を残す場合、摘果などの作業配分まで意識する必要性も説いた。
 JA管内の桃の冬季剪定作業は1月中旬から始め、2月ごろまで行う。(日本農業新聞2020年12月19日付ワイド1信越より)